2019年3月27日付スポーツソウル掲載のK-POP関連ニュース翻訳
BIG3からBIG4へ YGが抜け、CJ ENMとBIG HITで再編
2019年3月25日 スポーツソウル
音楽界3大事務所(SM、YG、JYP)構図が変化している。
韓国音楽市場とK-POPをリードして来た3大事務所が、4大事務所に再編成されている。
昨年3大芸能事務所のひとつJYPエンターテインメントが株式時価総額1兆ウォンを突破、SMエンターテインメントと2強構図を形成した。しかしYGエンターテインメントはアーティストリスクにより内情が明るみに出て3大芸能事務所から離脱する様相を呈した。
一方で本格的に音楽産業に参入したCJ ENMは音楽市場版図を揺るがすほどに成長、BIG HITエンターテインメントも防弾少年団と共に急成長して新4強構造を形成している。
BIGBANGスンリ事件、それ以前から揺れていたYG
現在YGはスンリ事件などのアーティストリスクで株価が揺らいでいるが、以前から既に揺らいでいた。
2015年と2016年のBIGBANGのワールドツアー、2017年の日本ドームツアーとファンミーティングなどで毎年高い売上と営業利益を誇って来たYGはBIGBANGメンバーの軍入隊を機に徐々に業績が悪化し始めた。
売上の大部分を占めるBIGBANGの不在で打撃を受けたYGは外部投資や新規事業によって業績回復を図っているが、アーティスト中心の売上構造を変えるのは容易ではない。
YGの株価は2018年5月9日の2万6,700ウォンから2019年1月7日5万,800ウォンへと2倍近く上昇したが内情は厳しかった。
2018年YGは売上2,858億ウォン、営業利益94億ウォンを記録したが、2017年の売上3,498億ウォン、営業利益251億ウォンを大きく下回った。
YGは今後の成長動力が見えない事が弱点に挙げられる。
BIGBANGに続いてデビューしたWINNER、iKONは人気を集めているがワールドツアーやドームツアーを開催出来るほどではなく、ガールグループBLACKPINKは韓国内では成功したが、YGの売上を好転させるには力不足。
スンリが脱退したBIGBANGもTOPの麻薬問題などでメンバーが軍から復帰してもすぐに活動するのは困難だろう。
CJ ENM 音楽界への影響力はすでに巨大恐竜
CJ ENMは自ら芸能人マネージメントはしないが、資本投資によって影響力を徐々に高めている。
Jellyfishエンターテインメント、STONE MUSICエンターテインメント、 SWINGエンターテインメント、Amoeba Culture、AOMG、HIGH LIGHTレコード、H1GHR MUSICレコードなど多数の芸能事務所、レーベルを子会社化して音楽市場の巨大恐竜になった。
さらにBIG HITと手を握りBelift Labを設立、防弾少年団に続く男性アイドルグループ育成を開始した。
資本金70億ウォンのBelift Labは男性グループの企画、プロデュース、制作能力のあるBIG HITがアーティスト育成を担当、CJ ENMは放送、コンベンション、コンサート、流通などアーティスト発掘と活動を支援しグローバル音楽市場を狙う。
関係者は「運営は各事務所に任せ、CJ ENMは関与しない。良質なコンテンツ制作のための環境造成、資本投資などに貢献する」と説明した。
CJ ENM傘下のケーブルチャンネルMnetの”K-POP STAR”、プロデュースシリーズなどのオーディション番組、”SHOW ME THE MONEY”、”高等ラッパー”などのサバイバル番組を通じ結成、再発掘されたミュージシャンは現在、韓国音楽界をリードしている。
そして彼らのデビューから活動全般にCJ ENMが関与する。プロデュースシリーズで誕生したグループは音楽界に大きな波及力を持つため、I.O.I、Wanna One、IZ*ONEに続きプロデュースx101で誕生するボーイグループ(契約期間5年)の誕生でCJ ENMは芸能事務所よりも巨大な力を持つことになる。
CJ ENMはアーティスト育成だけでなく、音楽制作、流通システムを始め、MAMA、K-CONなどのコンベンション領域で傘下レーベル、アーティストとの協業によって大きなシナジー効果を生み、今後の影響力はさらに大きくなることが予想される。
BIG HIT 零細事務所からK-POP長者に
零細事務所BIG HITエンターテインメントと所属グループ防弾少年団は、韓国を代表するエンターテインメント企業、アーティストに成長した。
BIG HITは2018年売上総額2142億ウォン(前年比132%増)、営業利益641億ウォン(同97%増)、短期純利益502億ウォン(105%増)を達成、他の芸能事務所よりも高い営業利益比率を誇る。
現在BIG HITは証券業界が最も注目する上場予定企業。昨年並みに成長を続ければ企業価値は2兆を上回るという予想もあり、SM、YG、JYPを上回り最大の芸能事務所になる可能性もある。
さらにBIG HITは新ボーイグループ”TOMORROW X TOGETHER”の成功で新たな成長動力を得た。
BIG HITも他のエンターテインメント企業と同様にアーティスト連続性、再契約、軍入隊などのリスクが存在する。
しかし昨年防弾少年団の再契約問題が解決、今年は新ボーイグループをデビューさせリスクを最小限に抑えている。
音楽業界関係者は「BIG HITは”TOMORROW X TOGETHER”で防弾少年団の軍入隊問題を相殺するための対策を整えた。さらに来年CJ ENMと共同制作するグループ誕生への期待感が高まっている」と分析した。
(翻訳終わり)
YGとBIG HITの比較
2018年 K-POP 音楽配信ランキング
順位 | アーティスト | タイトル | GAON指数 |
---|---|---|---|
1位 | iKON | LOVE SCENARIO | 1,232,928,610 |
3位 | BLACKPINK | DDU-DU DDU-DU | 940,214,913 |
17位 | BIGBANG | FLOWER LOAD | 692,326,377 |
19位 | 防弾少年団 | FAKE LOVE | 680,480,472 |
22位 | 防弾少年団 | DNA | 661,779,287 |
31位 | 防弾少年団 | SPRING DAY | 602,858,556 |
32位 | BLACKPINK | Forever Young | 599,469,295 |
59位 | WINNER | EVERYDAY | 460,887,876 |
64位 | BLACKPINK | AS IF IT’S YOUR LAST | 443,222,998 |
73位 | WINNER | REALLY REALLY | 397,781,631 |
87位 | ジェニー | SOLO | 358,064,167 |
2018年 K-POP CD売上ランキング
順位 | アーティスト | タイトル | 売上枚数 |
---|---|---|---|
1位 | 防弾少年団 | LOVE YOURSELF 結 Answer | 2,197,808 |
2位 | 防弾少年団 | LOVE YOURSELF 轉 Tear | 1,849,537 |
11位 | 防弾少年団 | LOVE YOURSELF 承 Her | 333,420 |
21位 | BLACKPINK | SQUARE UP | 230,656 |
33位 | 防弾少年団 | 花様年華Young Forever | 129,819 |
34位 | 防弾少年団 | WINGS | 129,787 |
36位 | WINNER | EVERYD4Y | 121,062 |
42位 | 防弾少年団 | YOU NEVER WALK ALONE | 111,140 |
43位 | iKON | NEW KIDS _ CONTINUE | 109,481 |
45位 | iKON | Return | 105,105 |
57位 | 防弾少年団 | 花様年華pt.2 | 80,100 |
58位 | 防弾少年団 | Skool Luv Affair | 77,291 |
59位 | 防弾少年団 | 花様年華pt.1 | 72,472 |
62位 | ソン・ミンホ | xx | 71,302 |
67位 | 防弾少年団 | Dark & Wild | 65,537 |
74位 | iKON | NEW KIDS _ THE FINAL | 58,357 |
82位 | 防弾少年団 | O! RUL8 ,2? | 52,203 |
84位 | WINNER | MILLIONS | 52,074 |
85位 | 防弾少年団 | 2 Cool 4 Skool | 51,296 |
94位 | スンリ | THE GREAT SEUNGRI | 46,505 |
100位 | ジェニー | SOLO | 45,402 |
分かりやすいけど、実はこれYGの経営不振とはあまり関係がない。
元々BIGBANGのCD売上は低くて、1タイトル当たりの売上枚数はTWICE以下。
BIBANGの軍入隊でYGが失ったのは日本でのコンサート収入、それをカバーするグループが育たなかったのがYG経営不振の最大の原因。
2017年コンサート動員力ランキング
順位 | アーティスト | 動員人数 |
---|---|---|
2位 | BIGBANG | 102.2万人 |
12位 | iKON | 46.3万人 |
26位 | 防弾少年団 | 30.9万人 |
30位 | D-lite | 27.3万人 |
34位 | G-DRAGON | 25.9万人 |
2018年コンサート動員数ランキング
順位 | アーティスト | 動員人数 |
---|---|---|
19位 | 防弾少年団 | 37.5万人 |
44位 | iKON | 22.7万人 |
スンリ事件がなかったとしても日本でのコンサート収入が増える訳でもなく、そもそもTOPの麻薬事件で日本に入国できるか怪しい状態で先行きが不安な事に何ら変わりはない。
とは言ってもBIG HITは防弾少年団、JYPはTWICEへの依存度が高いので数年後に今のYGのようになっても何ら不思議じゃない。
そう考えるとSMは商売上手だね、日本のSMファンは最悪だけど。
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